日本六古窯は2017年に日本遺産に認定されて以降、六古窯としてのブランドイメージの統一化を図るとともに、６産地協働での受入環境整備や情報発信、イベントなどを実施してきました。
６産地にはそれぞれ、中世から現代に至る歴史の中で培った技法・技術、観光資源、文化資源を有しており、今後の可能性を有していますが、一方で産地間連携や６産地協働での受入環境整備、一般的な認知度の向上などを課題と捉えています。

こうした背景から、六古窯日本遺産活用協議会では、この度「六古窯共創ネットワーク構築事業」を立ち上げました。本事業では、地域内外の民間事業者との共創・協働を図るネットワークを構築するとともに、各産地のやきもの事業者だけでなく地域内外の民間事業者を巻き込むことにより、地域・産業の活性化や認知度向上、ファン層の拡大を目指し、各産地の来訪者の増加につなげることを目的としています。

そして、本事業のキックオフとして、地域文化の継承と発展のためのイベントを開催します。新旧の技術や価値を融合させ、地域と未来をつなぐ方法を参加者とともに探るイベントとなっております。
新たな取り組みのスタート地点として、多くの方々との共創の場となる今回のイベントに参加いただくことで、六古窯共創ネットワーク構築に向けた一歩を踏み出す貴重な時間とできれば幸いです。

永田 宙郷（NAGATA OKISATO）
福岡出身。大学芸術学専攻在学中に仏エルメス社とアーティスト契約を行い、第6 回イスタンブールビエンナーレに招聘作家として参加。卒業後、美術館やデザインコンサル会社での勤務を経て、2019 年に個人事務所であるTIMELESS を設立。『ものをつくるのではなく、ものづくりをつくる』をモットーに掲げ、地域産業・工芸への知見と各地のものづくりコミュニティとのネットワークを元に多くの商品開発や事業開発に関わる。
2012 年～　各地の作り手と使い手と伝え手を繋ぐ『ててて商談会』を共同設立
2016年〜　新たな工芸のあり方と職人の雇用を探る『金継工房リウム』を設立
2016 年～　東京最大のデザインイベント『DESIGNART TOKYO』を共同発起
2021 年～　気候変動に応じた海上都市開発ベンチャー『N-ARK』を共同設立

ー グッドデザイン賞審査員
― 特許庁窓口機能強化事業専門家
― 京都市伝統産業活性化推進審議会委員
― 金沢市伝統工芸品産業アクションプラン策定委員
― 京都精華大学伝統産業イノベーションセンター特別研究員

堀内康広（HORIUCHI YASUHIRO）
トランクデザイン株式会社　代表取締役/クリエイティブディレクター/デザイナー。2009年に「TRUNK DESIGN」を神戸市垂水区にオフィス＆ショップをオープン。 地場産業や伝統工芸のプロデュースやブランディングのディレクションやデザインを幅広く手がる。 2011年には兵庫県のモノづくりを紹介する「Hyogo craft」を立ち上げ、アパレル・お香・ステーショナリー・テーブルウェアなど自社でプロデュースし、10ブランドを展開。
現在は兵庫だけではなく、日本全国の地場産業や伝統工芸のプロデュース・ブランディング・国内外の販路開拓や地域ブランドディングなどを一貫して支援。
2018年　Taiwan design award GOLDEN PIN受賞
2019年　Good design award BEST100・BEST FOCUS受賞
2021年　HKDA GLOBAL DESIGN AWARD(Hong Kong)プロダクト部門審査員
https://trunkdesign-web.com/

澤田哲也（SAWADA TETSUYA）
ミテモ株式会社　代表取締役/教育プロデューサー。採用コンサルティング会社、人材育成・組織コンサルティング会社を経て、2012年よりミテモ株式会社 代表取締役に就任。
「デザインと教育の力で自創する未来をつくる」をスローガンに、経済と社会と環境の好循環を生み出す事業に取り組む。 2018年にはJAPAN BRAND PRODUCE SCHOOL設立。日本各地の地場産業を活性化するため、経営にデザイン要素を取り入れ、イノベーションとブランディングと商流設計を行うデザイン経営の推進と人材育成に取り組む。2019年1月に持続可能な産業観光・産地観光実現を目指すLOCAL CRAFT JAPANを立ち上げ、2020年5月にはローカル・クラフトに特化したオンラインクラフトマーケット Local Craft Market、国内外の産地と連携しながら各産地の地域固有性に基づく高付加価値化と文化の継承に取り組む。
https://www.mitemo.co.jp/