奈良時代
須恵器(すえき)の一大産地として
奈良時代には、越前町でも須恵器生産が本格的にはじまり、平安時代前期(10世紀)まで継続されます。これまでに約60基の窯跡が確認されており、丹生窯跡群で生産された須恵器は越前国中に供給されていました。須恵器と越前焼との直接的な技術系譜はありませんが、古代の手工業生産の実態を知るうえで重要な遺跡です。越前町小曽原に位置する神明ヶ谷須恵器窯跡(福井県指定文化財)は10世紀の須恵器窯跡で、発掘調査後に窯体を保存し、見学することができます。
小粕窯跡
『織田町歴史資料館 常設展示図録』p.22
画像提供:越前町織田文化歴史館